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NO. 9 8  浄瑠璃寺 (じょうるりじ 五木 寛之 百寺巡礼)

TV H.29.5.4 再放送

真言律宗 小田原山 浄瑠璃寺 (別称 九体寺) 平安時代後期

じやうるりの

なをなつかしみ

み雪ふる

春のやまべを

ひとりゆくなり

   会津 八一 さん(あいづ やいち) (歌人)

浄瑠璃という名の 懐かしさに惹かれて 雪の降る春の山辺を

お寺に向かって 一人歩いてゆく

私がこの寺を 訪れたのは もう半世紀前になる。観光客は 誰も

居なくて 地道に 夏草が芽吹き始めた5月。草いきれを 胸

いっぱい詰め込みながら、無人土産店の竹筒にお代を入れ、なす

、きうりを一夜漬けにしようか、 なんかと頭の中で 早くも

舌鼓を打ちながら、5月というのに すでに太陽は 私を焦がす

がごとく じりじりとてっぺんへ よじ登ってくる そんな参道の

傍らには 大好きな「馬酔木( あしび )」が、その香りで

「こっちやで」と誘ってくれ、背の低い私の頭を撫でてくれ

そうな かわいらしい ちっちゃな山門に たどり着いた。

くぐり入ると、目前に「 宝池 」、左手 東方に 三重塔(国宝)、

[ 此岸 」 (しがん)を 表し、右手 西方に 本堂(阿弥陀堂)

(国宝)「 彼岸 」を表し 「 西方浄土 」となる。

草木は、ほんすこし手を入れながらも 自然のままの様子を保って

居るのがうれしい。そして 私が歩く音以外 とんぼの羽音しか

聞こえない静寂が ここには ある。

 誰もいない。これが 至高の喜びか!!ああ、うれしや!!

==写真 (4枚)==(百寺 巡礼 から いただきました)

「 山門  三重塔(薬師堂)  本堂(阿弥陀堂) とんぼ          

シルエットの 素敵なおひとは 五木 寛之さんです。


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