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N O . 1 1 4  読書の秋 「 陰翳礼讃 」 (いんえい らいさん) 谷崎 潤一郎

今年は 9月に入ると、とたんに涼しくなった。お気に入りの「すみれ」の絵のマグカップで あっつあつの「こうひい」と三色団子をほおばりながら、月明かりで この本をもう読んでみましょう。

 まだ電燈がなかった時代、日本人の美意識のなかに、「 翳 (かげ)」と いうものが いかに深く関わっていたか、

 例えば ようかんについて、(一部分紹介) 

=== 人は あの冷たく滑らかなものを口に含むとき、あたかも室内の暗黒が、一箇の甘い塊になって 舌の先で融けるのを感じ、本当はそう旨くない ようかんでも 味に異様な深みが 添わる様におもう。===

「 美しさは それ自体にあるのではなく、物体と影と光とが あいまって造る陰翳にある」と 主張している。

 他にも、普段 我々が気付かない様な ”はは~ん ほほ~っ ”と 言わせるものが書かれている。興味のある方は 一読されたい。きっと見る目が違ってきますよ。たとえば 厠 (かわや)(トイレの古称)なんかが じつに面白い。

秋の 夜長 灯りを落として ゆっくりとした(わたしの表現では ぬ~る~~い)時間を持ちたいもんだ。

団子も よりおいしくなるしね。

すすきを一本 ワンカップ大関の 空きビンに挿して・・・ね。

=== 写真 2枚===

0  陰翳礼讃 谷崎 潤一郎 1933

中公文庫 12刷 500円 H.18.8 買


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